税務相談室
※法改正により、内容が変更になっている場合があります。
平成27年12月15日発行

遺産分割(保険金)

(第72号)

父親は、自分が死んだら配偶者(妻)に1千万円の保険金を与えるつもりで、生命保険契約を結んでいた。父親が死亡し、保険金の受取人となった配偶者は、子供と協議した上で、受取保険金を子供と折半することにした。さて、ここで子供が受け取った保険金の税務上の取り扱いはどうなるだろう。


民法と税法は扱いが違う

保険金は契約で受取人が指定されているので、遺産分割の対象になる余地はない。つまり、保険金は民法上では相続財産でない。ところが、税法では相続財産を「人の死亡によって取得した財産」というとらえ方をしているので、受取保険金は相続財産とみなされる。(これを「みなし相続財産」といいます。)ただし、保険金が実際に課税されるのは、その受取額が控除額(法定相続人数×5百万円)を上回った場合であり、事例(法定相続人2人)では、受取保険金が1千万円までなら、相続税はかからない。

節税策としての生命保険

相続財産を現金や預貯金の形で受ければ、当然のことながら、相続税がかかる。そこで、これらを原資として保険料を支払い、父親の死亡後にこれらの投資額を生命保険金の形で受け取れば、先ほどの免税枠を使うことができる。これが生命保険を利用した節税策だが、ここで注意しなければならないことは、この免税枠が使えるのは保険契約に受取人として指定された法定相続人に限られていることだ。したがって、契約上の受取人以外の者(子供)が折半して受け取った5百万円については、契約上の受取人(配偶者)から贈与によって取得した財産となり、贈与税がかかってしまう。
もし子供にも無税で財産を譲りたいなら、父親の生前に保険金の受取人の一人として子供の名前を付け加えておく必要があった。




ハッピーハウス税務相談室
税理士 坂西 史也
 
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